今日の卦辞:水地比
坎/坤
水地比。
比吉。原筮元永貞。无咎。不寧方來。後夫凶。
比は吉。原筮す。元いに永く貞なれば咎なし。寧(やす)からざるもの方(まさ)に來る。後夫は凶。
大地(坤)の上に水(坎)があります。
水の自然な流れは、高いところから低いところへ向かうというもの。
大地はその水の流れを受け止め、湖ともなり、海ともなります。
日々、穏やかに流れている水は、生活の恵となる川になります。
川を流れる水は、人々の暮らしで用いられ、農作物を育てます。
普段と違う、穏やかではないものが起こったりすると、その少し後のタイミングで、凶事を運んでくるものともなってしまいます。
水の流れの大元、源流で起こっていることを、時々は思うようにしないといけません。
そこで起こっていることは、少し遅れて、自分たちの暮らしに大きな影響を及ぼすこともあります。
これは水に限りません。
遠くで起こっていること。
それは、今、ここで暮らしている私たちにも、いつか影響を及ぼすものになるかもしれません。
易経と新井白蛾の「易学小筌」にある水地比の卦辞は以下の記事もご参照ください。
水地比の原文は以下のリンクから。
暮らしのヒント
このところ毎年のように大雨の被害が出ます。
その度にとても悲しい事故があったりしますね。
皆様がご無事に暮らせるように、いつもお祈りしております。
災害の時は、人々は助け合うもの。
それまでは、ご近所で暮らしていてもあまりお付き合いがなかったとしても、災害時にはそれぞれ協力し合うことで、お互いが助かります。
自分だけでは乗り切れない大きな問題も、助け合うことで乗り切ることができます。
そのような助け合いの集まりには、自分のできる範囲で参加しましょう。
短い時間でも、ほんのわずかの作業の間でも、他の人たちと一緒にいること。
人々が助け合っているところに、何か別の企みをもって近づいてくるものがあると、それは凶事も運んできます。
ずいぶんと遅れて行われる支援は、その裏に別の狙いがあったりすることもありますね。
どうしようもないものも多かったりします。
そんな時も、現場で実際に助け合っている人々のつながりは確かなもの。
信じでもいいものです。
人々が確かな大地の上で集まり助け合う。
それは自然の流れです。
吉をもたらします。
水地比の過去記事は以下になります。

