今日の卦辞:坎爲水
坎/坎
坎爲水
習坎。有孚。維心亨。行有尚。
習坎は、孚あり。維(こ)れ心亨る。行けば尚(たっと)ぶことあり。
坎爲水の卦を「習坎」と書くことがあります。
習の字。もとは羽と曰からできています。
曰は神への祈りの祝詞を入れる器。
その縁を羽で繰り返し摺ることを表した文字が習です。
「習坎」とは、坎が重なったもの。
繰り返すこと、水のように流れ続けること。
陽爻が一本、真ん中にあります。
高い志を守ったまま、困難な状況でも、自分の信じること、やるべきことを長く続けること。
その大事さを告げる卦ですね。
易経と新井白蛾の「易学小筌」にある坎爲水の卦辞は以下の記事もご参照ください。
坎爲水の原文は以下のリンク先をご参照ください。
今日の暮らしのヒント
信じることを続けること。
自分がやるべきことを守ること。
これは、ずっと同じやり方でないといけないということではありません。
やり方は柔軟に変えていっていいものですね。
その時も、心がフラフラとしていては、やり方を変えると、やっていることも変わってしまうかもしれません。
しっかりと、自分がやろうとしていることから目を離さずに、やり方を少しずつ変えていく。
そんな慎重さが求められます。
凛とした冷たい水の流れを心の中に持つのがいいでしょう。
水の流れは、障害物があると、少しの間は戸惑うように勢いを落としますが、回り込む道筋が見つかると、また流れ始めます。
今、うまくいかないことがあっても、それは一時的なもの。
水のように、キラキラと輝きながら、清々しいせせらぎの音を聞かせながら、また流れることが必ずできます。
坎爲水の過去記事は以下になります。