今日の卦辞:雷風恆
震/巽
雷風恆
恆。亨。无咎。利貞。利有攸往。
恆は、亨る。咎なし。貞しきに利あり。往くところあるに利あり。
雷風恆の「恆」は恒常。
常道を守るという意味になります。
自然の流れ、世間の動きなどと衝突することなく長続いているもの。
習慣として続けていて、普段の生活と齟齬のないもの。
そんなものに意識を向けてみてはどうでしょうか。
普段気づかずにしていることかもしれません。
癖のようなものもあるでしょう。
そんな小さなもののかたまりが、自分自身の日常生活を形作っています。
日常生活こそが、自分にとっての常なるもののかたまりですね。
普段何気なくしていること、そんなものの一つ一つを大切にする。
それらを基盤にして、さらに一歩進めてみる。
そこに、何か得られるものがある。
そんなメッセージを読み取れる卦です。
易経と新井白蛾の「易学小筌」にある雷風恆の卦辞は以下の記事もご参照ください。
雷風恆の原文は以下のリンク先をご参照ください。
今日の暮らしのヒント
何かが終わって、新しい何かが始まる。
そんなとき、終わったものは、もう続いていないと思ってしまいます。
でも、別の視点から見ると、終わったと思ったものは、形を変えただけ。
新しい形になって続いている。
そんなものがたくさんあると思います。
仕事が変わるというとき。
もとの職場から新しい職場に変わって、すっかり仕事が変わったように感じます。
それでも、自分のできることで人々に貢献し、その代償を得ている、という視点で見れば、それはずっと続いています。
進学したときなども、同じでしょう。
高校を卒業して、大学に進学した場合。
友達がすっかり変わってしまいます。
暮らす環境もまったく違ってしまいます。
それでも、社会に出るためのトレーニングをしているという意味では、ずっと同じ。
定年退職しても、自分が叶えたいことに向けて努力を続けていれば、何も変わっていません。
休日などに、少し時間をかけて、自分が普段、無理せず、意識せず、続けていることを振り返ってみる。
自分が大切にしているものが見えてくるかもしれません。
雷風恆の過去記事は以下になります。