今日の卦辞:山地剝
艮/坤
山地剝
剝。不利有攸往。
剝は、往くところあるに利あらず。
上卦が艮(山)で止まる。
下卦は坤(地)で柔らかに受け止める。
柔軟な姿勢でここまで進んできたものが、ここで足を止める形。
そして、育ってきた弱いものたちに物事を受けわたす様子。
物事が育ち、伸びてきた勢いがやがて尽き、衰えることは自然の流れ。
それに逆らっても得るものはまったくありません。
むしろ、後から育ってきたものに引き継ぐべき時。
その引き継ぎを終えた後には、また新たな何かが始まります。
今は引き継ぎに心を配るべき。
新たなことを始めるのは、もう少し後でよいでしょう。
易経と新井白蛾の「易学小筌」にある山地剝の卦辞は以下の記事もご参照ください。
今日の暮らしのヒント
今まで自分が築き上げてきたものを他の人に手渡すのは辛いかもしれません。
せっかく自分が作り上げてきたのに、経験の未熟な人に手渡すのは惜しいと感じたりもしますね。
しかし、自分がこれまでやってきたことは、本当に自分だけでやってきたものでしょうか。
自分の先にやっていた人から引き継いだ部分はないでしょうか。
あるいは、先人たちの教えに導かれたものではないでしょうか。
今は、自分がその先達になるべき場面です。
自分がやってきたことが、誰かに引き継がれるということは、自分一人ではできなかったところまで、それが育っていくためのよい機会とも言えます。
自分の努力がより広く人々に貢献できるように、次代の人たちへの引き渡しを進めるべきですね。
山地剝の過去記事は以下になります。
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