今日の卦辞:雷天大壮
震/乾
大壮。利貞。
大壮は、貞しきに利あり。
震(雷)が乾(天)の上にあります。
力強い動きで天に昇りゆく形。
大いに壮(さか)んであるという状況。
強者の姿です。
そのような時は、多くの人から見られています。
もし礼を欠くような振る舞いをしてしまえば、たとえ力があっても人々から信用されません。
上部だけで従う人だけが自分の周りに集まって、本当の力は発揮できなくなります。
礼を欠いた人を中心とした集まりは、皆目先の利益を求めているだけです。
力のある時こそ礼にかなった振る舞いをするべき。
礼こそが強者の振る舞いです。
易経と新井白蛾の「易学小筌」にある雷天大壮の卦辞は以下の記事もご参照ください。
今日の暮らしのヒント
指導的立場にあるのであれば、この卦の意味はしっかりと理解しないといけないでしょうね。
力がある、というのは、例えば組織内での位置付け、権威、のようなものでしょう。
ただ、組織も権威も、立場なども、人々の中でのお約束のようなもの。
いつも変わり続けています。
急に意味づけが変わってしまうこともありますね。
もし礼を欠いた振る舞いを普段からしていたら、組織内での権威を失った人はどのような扱いを受けてしまうでしょうか。
ある程度、想像できますね。
普段から礼にかなった振る舞いをしていた人であれば、仮に組織内の位置付けが変わったとしても、人々からの尊敬は変わりません。
組織内で立場が変わったとしても、親しく付き合い続けてくれるでしょう。
組織は社会や世間や、その他人々の集まりと捉えていいでしょう。
家庭もその一つかもしれません。
力のある時こそ礼を大事にする。
人々の間で暮らし続けるのであれば、なによりも大切なことですね。
雷天大壮の過去記事は以下になります。