今日の卦辞:離爲火
離/離
離爲火
離。利貞。亨。畜牝牛。吉。
離は、貞しきに利あり。亨る。牝牛を畜(やしな)う。吉。
離は交わる、つく(付く)という意味。
現代の日本語では離れるという意味で使われることが多いので、ちょっと戸惑うかもしれません。
時代と共に、また国境を越えることで、意味が変わったのでしょうね。
英語の「of」とか「from」または「on」くらいの意味かなとも思います。
で、離はつく。
これが二つ重なっています。
人の行いは天につくのがよく、人の在り方は地につくのがよい。
天行に従うべきでしょう、そして大地に足を下ろすべきでしょう。
その際に、明智を守っていること。
明徳であること。
そのようなあるべき在り方であれば願いが叶います。
また、自分の周囲には穏やかなものを育てるべき。
強引に動くような人々や口先で扇動するような人々を作らない。
天や地の自然な在り方に従い、互いに育て合うような状況を作るべきときです。
易経と新井白蛾の「易学小筌」にある離爲火の卦辞は以下の記事もご参照ください。
今日の暮らしのヒント
明晰さをもって、天の動きに従い、地に根付くような行動が求められます。
自分の来し方行く先を見つめ、今自分が取り組むべきことをはっきりとさせる。
そして、無理をしてきたこと、本来はやらなくてもよかったことなどは止め、自分の本当に求めていることに着手する。
そんなことを考えるべき時機のようです。
明に明を重ねるように、正しい考え方には正しい考え方が続くもの。
わざわざしてしまっていることは一旦手放し、本来自分の心が求めているものをもう一度手元に置いて眺めてみる。
それを、本当に自分のものとして仕上げたいのであれば、それに集中する。
時間は、思いがけず短いものです。
離爲火の過去記事は以下になります。