今日の卦辞:沢水困
兌/坎
沢水困
困。亨。大人吉无咎。有言不信。
困は、亨る。大人吉にして咎なし。言うことあるも信じられず。
兌は沢、坎は水。
沢の下を水が流れている形。
涸れた沢の下に伏流水の水脈があるような様子ですね。
表面的には動いていませんが、目に見えないところでは冷たく清らかなものが動き続けています。
この水は、本来あるべき動き方をしています。
そしてやがて現れるべきところに現れます。
今はそれが現れるのを待つ時。
それは必ず願いが叶う形での現れ方になります。
不安になって、あれこれと言い募る必要はありません。
言葉は控えめに、静かに過ごしましょう。
易経と新井白蛾の「易学小筌」にある沢水困の卦辞は以下の記事もご参照ください。
今日の暮らしのヒント
心の中に困難さを抱えていても、表面的には穏やかな、柔軟な態度を示す。
そういう成熟した大人の振る舞いが求められているときです。
意識して、そのように振る舞うことで、困難さはいつか解消され、よりよい状態になります。
大概のことは時間が解決します。
単純に忘れてしまって、どうでもよくなっていることもあります。
穏やかな姿勢でいると、周囲の人との付き合い方の範囲が変わることもありますね。
そうしていると、自分に困難さをもたらした人との付き合いの比率が自然と下がっていきます。
結果、困難さが減っているように感じられることもあるでしょう。
なので、困難さを解消しようとして、無理に言葉を連ねるのは悪手。
むしろ穏やかな暮らしをして、周囲の人々との付き合いを大切にする。
家族を大切にする。友人を大切にする。
尊敬する人を大切にする。
好きな書物の言葉に改めて触れてみる。
それで状況は好転します。
沢水困の過去記事は以下になります。