今日の卦辞:風地観
巽/坤
風地観
観。盥而不薦。有孚顒若。
観は、盥して薦めず、孚あって顒若たり。
今回は三爻が変爻でした。
六三。観我生進退。
象曰、観我生進退、未失道也。
「我が生を観て進退す」
自分の生き様を観て進退を決める、という意味ですね。
自分自身の在り方を見つめ直して、今後の進むべき方向を見定める時期になっているようです。
ここまでは自分のあるべき在り方から外れてはいません。
今後も、本来の自分の在り方を守っていくべき。
そうすることが求められています。
上卦の巽は柔らかな態度、下卦の坤もまた柔らかで、物事を大きく受け止める在り方。
今、急激で大きな変化をしてはいけません。
穏やかで、しなやかで、ゆったりと。
静かな振る舞いで、確かな一歩を進めるべき時です。
易経と新井白蛾の「易学小筌」にある風地観の卦辞は以下の記事もご参照ください。
風地観の原文全文は以下の記事をご参照ください。
今日の暮らしのヒント
人生の節目は、思いがけず訪れるもの。
そんな時をどのように過ごすのか、周囲の人たちは見ています。
穏やかにその時を乗り越えるのか。
大騒ぎして、周囲の人を巻き込んで過ごすのか。
本人にとってみれば、大事件かもしれません。
しかし、周囲の人からみると、結局はその人自身の問題。
自分たちに影響が及んでくるのは迷惑なことでもあります。
自分自身の問題として受け止め、自分の置かれている状況を把握し、進むべき道を見つけて確かな一歩を踏み出す。
そんな態度を示すことで、周囲の人たちは安心します。
そして、静かな信頼を寄せることになるでしょう。
ここで大切なことがあります。
自分自身が選んだことは、どのようなものでも自分自身にとって正解です。
誤りはありません。
しっかりと、自分が選んだ生き方を送ること。
誤りは、「他人から持たされたもの」の中に紛れ込みがちです。
風地観の過去記事は以下になります。