易暮し by 暖淡堂

易を学びながら、心豊かで穏やかな暮らしを手に入れましょう

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片づけるためにいったん乱す 火水未済【易暮し】

今日の卦辞:火水未済

離/坎

火水未済

未済。亨。小狐汔済。濡其尾。无攸利。

未済は亨る。小狐汔(ほと)んど済(わた)らんとす。その尾を濡らす。利するところなし。

 

陽爻と陰爻が順に並んでいます。

一見、きちんと並んでいるようですが、それぞれがいるべき位置ではありません。

(陽爻は下から数えて初、三、五が正しい位置、陰爻は二、四、上が正しい位置)

それで、全体的に落ち着いていない状態。

 

それも、ちょっとした動きがあれば、全てが正しい位置につくことができます。

コロン、と何かが転げるようなきっかけで、それぞれが一つ動くと、すべてが落ち着きます。

化学を学んだ方であれば、化学反応の遷移状態を想像していただければよいかと。

まさにあるべき位置に向かって動きだす、その手前の状態ですね。

 

易経と新井白蛾の「易学小筌」にある火水未済の卦辞は以下の記事もご参照ください。

ekilife.hatenadiary.com

 

火水未済の原文は以下のリンクから。

ekilife.hatenadiary.com

 

暮らしのヒント

日々、いろんなことが同時進行的に起こっていて、気忙しく過ごす状態が続いていたりしますね。

そのどれもこれもが、一体いつになったら片づくのかがまったく予想できなくて。

物事は進めているのに、どのように終わるのかがわからなくて、そのうち不安を感じるようになったりもします。

 

でも、それは、身の回りにあるものが落ち着く手前の状態です。

たとえば、かき混ぜられた泥水を見ているような感じ。

初めは濁った泥水状態。

それも、やがて見ていると、重たい小石や砂粒が底に溜まり、その上に荒い土の塊が重なって。

その上にふんわりと小さな粒がのって、最後に微粒子の層ができます。

そのさらに上には、澄んだ水があるという状態に。

きれいに、それぞれがあるべき位置に収まります。

 

あれもこれもが乱れて収集がつかなくなっているように思える時。

自分自身がジタバタしてしまい、状況をかき混ぜてしまうことをやめること。

状況の推移を、少し離れたところから見つめてみること。

そうすることで、物事が整理されて見えるようになります。

状況をかき混ぜているものが何なのか、わかることもありますね。

 

物事は、わざわざかき混ぜなければ、本来あるべきところにあるもの。

それを知ることも、心穏やかな暮らしには欠かせないことだと思います。

 

火水未済の過去記事は以下になります。

ekilife.hatenadiary.com

 

 

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