今日の卦辞:火雷噬嗑
離/震
火雷噬嗑
噬嗑。亨。利用獄。
噬嗑は、亨る。獄を用いるに利あり。
明晰さを象徴する離(火)と強い動きを意味する震(雷)が重なっています。
上下の陽爻の間にある陰爻に、一本だけ陽爻(硬いもの)が混じっています。
ちょうど口の中に入れた食べ物に、硬いものが混じっていたような様子。
それを噛み砕くと、すべてが食べ物として栄養になります。
硬いものを顎で噛み砕くので噬嗑。
自分自身の内部には強い動きがあり、外に対しては明晰さを示している姿。
行うことは正しいかもしれませんが、食べ物の中に硬いものが混じっているような違和感を感じることがありそうです。
そんな時は、その硬いものを噛み砕いてしまうのがよいとき。
その中にも栄養が満ちていて、さらに自分の活力につながるでしょう。
易経と新井白蛾の「易学小筌」にある火雷噬嗑の卦辞は以下の記事もご参照ください。
火雷噬嗑の原文は以下のリンクから。
暮らしのヒント
自信もやる気もあり、周囲の人も好意的に協力をしてくれているときでも、なんだか違和感が残っていることもありますね。
それが難問に思えて、後回しにしているものが気になっていたり。
やっていることをやり遂げるためには、その難問が最後に取り残されてしまったりもしがちです。
今は、その難問に取り組むべきときです。
硬い殻のような手触り、見た目などをまず確かめてみるのがよいかもしれません。
それに取り組むにあたって、自分が敬遠してしまっている理由。
それは本当に正しいのか。
硬そうに見えて、ゴツゴツした手触りでも、ちょっと押してみると凹むかもしれません。
凹みに手をかけて、上下にゆすってみると、思いがけず軽く動くかもしれません。
動かしてみると、下になっていたところが柔らかかったり。
その柔らかい部分は、手触りが他の部分と違うことも。
そんな感じで、とりあえずそれに触ってみることから始めるのがいいでしょう。
硬い殻の木の実には、滋養が満ちています。
秋は、そんな木の実がたくさんありますね。
季節を感じながら、自分にとっての一歩を進める力を、身体の中に取り入れましょう。
火雷噬嗑の過去記事は以下になります。